本日午後、近くのアートフォーラムあざみ野で、この映画を家族で見てき

ました。監督である信友尚子(のぶともなおこ)さんが、お母様の認知症

発症と介護の過程を、そのままご自身で撮影したドキュメンタリーで、2

年ほど前にテレビ放映されたものを映画化したもの、とのことです。

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ひとことで言い表わせば、認知症と介護の実態を、ありのまま、注釈など

ほとんどなしに淡々と撮影したもの、ということになるでしょうか。説明

が少ない分、逆にナマの実態と、監督兼撮影者の深い愛情がひしひしと伝

わってくる、感動の作品でした。監督ご自身が闘病を余儀なくされた失意

の日々を温かく支えてくれた、お元気だった頃のお母様。そのお母様に認

知症の症状が現れはじめ、戸惑いを隠せない父娘。折々の状況の中で、互

いに支え合う家族。ある意味、日本のあちこちで発生してる事態の典型が

ここにあります。その中でも、90代半ばのお父様の、ユーモアと愛情あふ

れる介護振りが強く印象に残りました。

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上映後に、監督さんご本人が登壇され、サプライズのスピーチをされたの

がまた、嬉しい驚きで、しかも何と!ご近所さんで、「回覧板を見て」上

映を知り、自転車で駆けつけた(!)という、にわかに信じがたい展開で

した。そのお話から、本編だけでは解らなかった、ご家族の絆と、ヘルパ

ーさんなど多くの関係者との麗しい連携プレーをはじめとした逸話を伺う

ことができ、感動が更に深まりました。何より厳しい現実を、ユーモアあ

ふれる温かな心でしっかりと受け止めておられることが伝わってきて、会

場に多く詰めかけた高齢者の方々にとって特に、何よりの癒しとなってい

るのがありありと判り、会場全体が何ともいえない幸せな空気に包まれた

のは、実に幸いでした。「一人で抱え込まず」「社会全体で温かく見守れ

る時代が一日も早く来るように」という力強いメッセージは、おそらく、

100人を超す会場の全員に、確かに伝わったと思います。

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すでに15万人の観客を集めたというこの作品が、更に多くの方々の力にな

ることを願うとともに、私も後見人という形で微力を尽くしたいという想

いを新たにしました。

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